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ボーディングスクールとは?

 ボーディングスクールの原形はイギリスのイートン校やハーロー校のようなパブリックスクールで、数年前にブームになった映画「ハリーポッター」の舞台となったような学校です。辞書によっては「ボーディングスクール」を「全寮制の学校」と定義しているためか、多くの人は生徒全員が寮生として学校の寮で寝泊りを共にしていると考えられているようですが、実際にはイギリスのボーディングスクールでも半数、もしくはそれ以上の生徒は自宅から通学しているというケースが多いのです。従って、ここではボーディングスクールを、全寮制の学校というよりも「寄宿舎を持つ学校」と定義します。

ボーディングスクールへ留学するメリット

 ボーディングスクールは生徒や一部の教師たち(寮長先生など)と寝起きを共にしますので、通学制の学校と比べより密度の濃い人間関係を築くことができます。気心の知れた寮生仲間たちの中から、青春の一時代を共有した終生の友を見つけることも出来るかもしれませんし、心の師と呼ぶに相応しい尊敬できる教師と出会えるかもしれません。そして、三度の食事や自由時間までも一緒に過ごすのですから、欧米流のマナーやエチケットも自然に身についてくるでしょう。また、寮生は許可なく敷地から出ることはできませんし、逆に一部学校出入り業者を除いて外部の人間が勝手に入ってくることはありませんので、大変安全であるというのも魅力の一つです。それから同世代の人たちと寝室を含めほとんどすべての生活を共にしますので、英語を四六時中耳にしますし、また自分からも話さなければならないので、格段に英語力が付いたという留学生の声を多く聞きます。
 更に、これは生徒と保護者で意見が分かれるところかもしれませんが、ボーディングスクールでは、夕方寮に戻ってからもすべてが自由時間ではなく、監視が付いた学習時間というものが設定されていたり、年齢によって消灯時間が決めらたりなどしているので、規則正しい生活が送れるうえ、授業の遅れも早く取り戻せるという面が魅力ですが、その反面で規則に縛られて自由時間が少ないことを苦痛と感じる生徒も中にはいるかもしれません。

ボーディングスクールの典型的な一日のスケジュール例

07:45  起床 休日は何時まで寝ていても大丈夫です。
08:00 朝食 普段は食堂で食べますが、部屋で食べることも可能です。
08:30 登校 出席をとって、ホームルームを行います。
08:40 集会 その週のイベントや、連絡事項などが主に伝えられます。
08:50 午前中の授業
12:30 昼休み この時間にクラブ活動がある場合もあります。
14:10 午後の授業 曜日によって授業数が異なります。
  放課後 主にクラブ活動の時間。活動がないときは、寮に帰ったり、町に遊びに行ったり、学校のジムを使ったりする事もできます。
18:00 夕食
19:00 勉強時間 自習が中心ですが、勉強を教えてもらうことも出来ます。
20:30 自由時間 友達とビリヤードをしたりテレビを見たりしてのんびり過ごします。
23:00 就寝

ボーディングスクールの注意点

 良いことずくめのように見えるボーディングスクールですが、デメリットとまではいいませんが、注意をしておかないといけない点がいくつかあります。

(1) プライバシーがなくなる
  上級生になると個室を選択できるという学校もありますが、ほとんどの学校では二人、三人あるいは、年齢によっては四、五人と同じ部屋で寝起きを共にするので、完全なプライバシーを持つことは難しくなります。このためにちょっとしたトラブルに巻き込まれたり、あるいはトラブルを引き起こしたりというケースもなくはありません。
 さらに、海外の生徒はかなりパワフルですので、寮内は皆さんが想像する以上に騒々しいと感じるでしょう。静かな環境で勉強をしたい、と思うときにこの騒々しさは苦痛に感じることがあるかもしれません。(現地の生徒たちもいつでもどこでも騒々しいわけではありません。例えば図書館など静粛にしなければならないところでは、大変静かです)

(2) 英語力がないと孤立する恐れがある
 教師ならば、英語力がない留学生に対して、それなりの配慮をして助けの手を差し伸べてくれますが、現地の生徒にそれを期待することはできません。中には親切な生徒もいるかもしれませんが、大多数は自分のことで精一杯ですから、留学生の面倒まで積極的に見てくれるということを多く期待することは出来ません。したがって日常英会話は最低でもできないと、周囲がわざと無視をするわけでなくても、いやかなり周囲が気を配ってくれていたとしても、寮内で孤独感を強く感じることがあるかもしれません。
 このため、多くのボーディングスクールでは、入学する前に語学学校などで英語の基礎力をしっかり身につけることを留学生に求めています。レベルの高いボーディングスクールであればあるほどこの傾向は強くなり、かなり高度な英語力がないと入学を許可してくれないという学校もあります。

(3) 学費が高額
 ボーディングスクールはほとんどの学校が広々とした敷地で施設設備も大変よく整ってい、教師一人当たりの生徒数が格段に少ないなど理想的な教育環境を提供するためか、学費はどうしてもかなり高額になります。例外としては、ニュージーランドの公立校で寮設備を持つ学校か、アイルランドの郊外にあるボーディングスクールです。それ以外の学校は、学費は安いところで年間300万円、高いところになりますと600万円を超えるところもあります。

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イギリスのボーディングスクール

 ボーディングスクール発祥の地だけあって、パブリックスクールと呼ばれる数百年の伝統を誇る学校から、比較的新しいモダンな学校まで実に多彩です。イギリスへ単身で留学する場合には、一般的には公立校ではなくこうしたボーディングスクールへ入学することになります。
 ガーディアンの手配が絶対必要
 イギリスのボーディングスクールは、一部の例外を除いて、保護者がイギリス国内に居住していない留学生は、学校とは別にガーディアンと呼ばれる留学生の身元保証人を手配して学校へ登録しなければなりません。ガーディアンはイギリスに居住する成人で、保護者の代わりに学校と連携を取って留学生の安全確保や学習効果を上げるよう努めなければならない、という重い責務を負います。さらに、イースター休暇やハーフタームと呼ばれる学期の中休み時の学校閉鎖期間中に留学生の滞在先を確保する責任も負っていますので、イギリスの教育制度にも精通した責任感の強い人物でないと務まりません。因みに当留学研究所では、イギリスの教育事情に精通している経験豊な日本人スタッフ(ロンドン近郊在住)を留学生のために手配しています。
入学試験

 入学志望者に対し、多くのボーディングスクールは独自の試験を受験するよう求めます。試験は、そのボーディングスクールが認めた監督官の立会いの下で日本で受験することができます。英語力を判断する試験としては、大学と違ってIELTS やTOEFL のような試験ではなく、独自の英語試験が用いられます。それと数学(もちろん試験問題はすべて英語で出題され、辞書を使うことはできません)2科目のペーパーテストです。合格の基準は年齢によって異なり、年齢が高くなればなるほど、高度な英語力がないと入学は認められません。

ボーディングスクール付属スタディーセンター

 イギリスのボーディングスクールの中にはEFL と呼ばれる留学生向けの英語の授業を必要に応じて行う学校もありますが、それでもEFLはあくまで補助的ですので、試験を受けて英語力が不足していると判断された場合は、入学前にスタディーセンターと呼ばれるボーディングスクールに付属している留学生のための準備校で一定期間学習しなければなりません。そこでは、英語、数学、理科などを学習するよう求められます。スタディーセンターも基本的にはボーディングスクールと同じ寄宿制で留学生は全員寄宿舎で寝泊りをして学習しますので、ボーディングスクールのシステムに慣れることが出来るというメリットもあります。
 スタディーセンターはほとんどのケース、どこかのボーディングスクールの施設に付属されていて施設・設備を使用することが出来ますが、そのボーディングスクールに進学できる保障がない反面、他のボーディングスクールに進学することも自由にできます。

アメリカのボーディングスクール

アメリカは英語圏で最も人口の多い、そして豊な国であるだけにボーディングスクールの数も多く、全米には約300校あるといわれています。そのすべては私立学校です。アメリカのボーディングスクールは進学を目的としたプレップスクール(プレップとはpreparatory=準備、入学準備などの意味で、プレップスクールの生徒たちは、プレッピーとも呼ばれています。)と、問題児や不良の更正施設の二つに大別されますが、留学に適するのは当然前者のプレップスクールになります。
入学試験

アメリカのボーディングスクールは入学志望者に対し、書類選考のみで入学を許可するところもありますが、多くの場合は書類以外に、TOEFL またはSLEP という英語能力を測定する試験やSSATという英語と数学の基礎学力を測定する試験のスコア提出を求めるようです。このほか、エッセイの提出や面接を求めるところもあります。

カナダのボーディングスクール

カナダにおけるボーディングスクールはすべて私立学校です。カナダは国民の95%が公立高校へ進学するという国柄だけに、ボーディングスクールの数はあまり多くありませんが、公立校にはない素晴らしい施設設備や特色を持った学校があります。
入学試験

 カナダのボーディングスクールは入学志望者に対し、書類選考のみで入学を許可するところもありますが、中にはTOEFL またはSLEP という英語能力を測定する試験やSSATという英語と数学の基礎学力を測定する試験のスコア提出を求める学校もあります。このほか、エッセイの提出や面接あるいは電話によるインタビューを求めるところもあります。

オーストラリアのボーディングスクール

オーストラリアにおけるボーディングスクールはすべて私立学校です。ボーディングスクールの数はあまり多くありませんが、公立校にはない素晴らしい施設設備や特色を持った学校があります。
入学試験

 オーストラリアのボーディングスクールは入学志望者に対し、書類選考のみで入学を許可するところもないことはありませんが、少なく、ほとんどは一定以上の英語力があることを証明するよう求めます。その中で最も一般的な試験は、AEAS(オーストラリア・エデュケーション・アセスメント・サービスの略)と呼ばれるオーストラリアへの留学を希望する中学生・高校生の英語力を判定する試験ですが、実質的にこの試験を受験して入学を認められるケースはきわめてまれで、ほとんどは語学学校の高校入学準備コースへ入学するよう求められますので、受験する意味はほとんどありません。

高校入学準備コース

 私立学校や大学に付属するケースと語学学校の中に設置されているコースがありますが、どちらも12才〜18才くらいの生徒だけが社会人とは隔離された環境で、英語、数学、理科、コンピュータ、などを学ぶ他、スポーツや校外学習など息抜きできるプログラムもあります。
私立校などに付属する学校を選びたがる人が多いですが、語学学校でも長い歴史と経験を持つところは内容も充実しており、高校とのパイプもしっかりしているので、日本での成績があまり良くなくても、良い成績を収めて推薦されると、試験なしでも入学を認められるケースがほとんどです。

ニュージーランドのボーディングスクール

 ニュージーランドには留学生を寮生として受け入れる公立学校のボーディングスクールがあります。公立校ですから、当然費用は他国のボーディングスクールと比べて格安です。もちろん私立のボーディングスクールもありますが、400万人と人口が少ないニュージーランドでは、私立校の数自体が多くありません。しかし、中にはイギリスのボーディングスクールに負けないくらい環境の整った素晴らしい学校もあります。
入学試験

 ニュージーランドの公立ボーディングスクールは入学志望者に対し、書類選考のみで入学を許可するところがほとんどですが、私立校の中には一定以上の英語力があること入学の条件としているところもあります。しかし、学校独自の英語試験を課すところが一部にある以外、ほとんどの学校では十分な英語力が身につくまで語学学校の高校入学準備コースへ入学するよう求めます。

アイルランドのボーディングスクール

アイルランドのボーディングスクールはすべて私立校ですが、ダブリン周辺の一部の学校を除くと費用はイギリスのボーディングスクールの半額以下とお手頃で、ニュージーランドの公立校について安いといえます。また、日本人を始めアジア人の間で知名度が低いためか、日本人留学生はほんの数人いるかいないかですので、日本人のいない、もしくは非常に少ない地域をご希望の方にはお勧めです。
入学試験

アイルランドのボーディングスクールは入学志望者に対し、書類選考のみで入学を許可するところもありますが、中には一定以上の英語力があること入学の条件としているところもあり、入学前までに十分な英語力を語学学校などで養うよう求めます。

スイス、オーストリアのボーディングスクール

英語を母国語としない非英語圏であるスイスやオーストリアでは、留学生が全体の7割から8割以上を占めるというインターナショナルスクールがボーディングスクールになっています。そのため、通学生の人数は大変少なく、中には全寮制という学校もあります。スイスやオーストリアは自然環境が抜群に良い上に、治安もよいため、世界中から上流階級や富裕層の子弟が集まりますので、卒業後の人脈作りには大変に役立ちます。
入学試験

 スイスやオーストリアのボーディングスクールは入学志望者に対し、書類選考のみで入学を許可するところがほとんどですが、中にはTOEFLや SLEPという試験を求める学校もあります。英語力の不十分な生徒には、サマースクールに参加して英語力を向上させることを求める学校もあります。

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